湘南エコウェーブ~みんなで森を知ろう!2015が開催されました!
エコ日記日本大学生物資源科学部助教の園原和夏さんによる森の木のお話毎年、夏に開催されている「湘南エコウェーブ~みんなで森を知ろう!」。
場所は今年も藤沢市亀井野にある日本大学生物資源科学部の演習林。藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町の小学生親子を対象とした同イベントは今年で4回目の開催。講師の井上公基教授(日本大学生物資源科学部)や日本大学の学生たちと一緒に、演習林の中に入り、くち木の中や、小川にいる生物を観察することによって、森や生物たちの自然の中での役割を勉強しました。
藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町の2市1町が連携した環境行動「湘南エコウェーブ」のヒット企画である「みんなで森を知ろう!」。今年もたくさんの親子たちが集まりました。中には毎年参加しているという親子の方もいました。実際に森の中に入る前に、日本大学の教室で、日本大学生物資源科学部助教の園原和夏さんより、森の木々がどのようにして成長していくかのスライドショーがありました。私たち人間の子どもがたくさんご飯を食べて大きくなるのに例えて、木々が何を食べるのか、その栄養がどのように作られるかなどが可愛いイラストで説明されていました
。
次に、教室を出て、いよいよ演習林へと向かいました。森に入った瞬間、すっと気温が下がって涼しい空間が待っていました。森の中では、2つのグループに分かれて、観察をはじめました。まず、くち木の中を観察。くち木の中には、ミミズやクワガタ(成虫)、カブトムシの幼虫など、さまざまな虫たちが暮らしていました。この虫たちや、キノコなどによって木が分解されくち木となっていき、そのくち木が、他の木の栄養分となっていきます。子どもたちは、木づちなどを使って、柔らかくなったくち木を崩していき、中に隠れている虫たちを熱心に探していました。 くち木の中の観察の後は、小川にいって、川の中の生物たちの観察をしました。演習林の小川の中には、ヤゴ、サワガニ、ヤマトヌマエビ、トビケラの幼虫などがいました。
子どもたちも夢中になって小川の中に入って、サワガニなどを捕まえていましたが、井上教授も自ら、小川に入って、何かいないかと観察していました。
森の観察が終わると教室に戻って、森の中の温度のお話がありました。
当日の気温は33度、コンクリートの上は38度、土の上は34度、森の中は30度、小川の中は24度で、森の中はとっても涼しい空間であることが体感できました。「藤沢のこの小さな演習林でも、森は温度を下げる効果があります」と井上教授は話していました。
最後に、お土産に同大学が北海道で所有管理している八雲演習林のアオダモのコースターが参加者たちに配られました。森や林が身近でなくなった時代、こうした企画を通して、子どもたちが緑の中で遊ぶ機会はとても大切だなと今年も感じた一日でした。
関連リンク: 日本大学生物資源科学部 日本大学 演習林 湘南エコウェーブ
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