マイナス3度の森の中!湘南エコウェーブ~みんなで森を知ろう!(2013年夏)
エコ日記亀井野にある日本大学生物資源科学部の演習林
猛暑日が続いた今夏。8月5日(月)に、湘南エコウェーブ主催のイベント「湘南エコウェーブ~みんなで森を知ろう!」が日本大学生物資源科学部(藤沢市亀井野)の演習林で開催されました。
藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町の小学生親子を対象とした同イベントは今年で2回目の開催。講師の井上公基教授(日本大学生物資源科学部)や日本大学の学生たちと森の中に入って、みどりや虫の働きについて勉強しました。※湘南エコウェーブは、地球温暖化防止を地域から実践するために藤沢市・茅ヶ崎市・寒川町の2市1町の広域連携により、2008年にできたプロジェクト。これまでに、EV(電気自動車)の合同導入や、EVの試乗会、桜の植林など様々なエコな企画を実施しています。 分かりやすいイラストで森の働きを説明する園原和夏さん
●森のおはなし
森(演習林)に行く前に日本大学の教室で森についてのお話がありました。講師は、日本大学生物資源科学部助教の園原和夏さん。木や虫たちの可愛いイラストで、倒木や落ち葉を虫たちが分解して養分になることや、光合成など、森の木が何を食べて成長するかを分かりやすく説明していました。 森の中が涼しいことを説明する井上教授
●マイナス3度の森の中
森について勉強した後は、いよいよ演習林の中へと探検です。演習林に入ると、井上教授は、「森の中は涼しいね。外は33~34度だったけど、森の中は30度だよ」と温度計を子どもたちに見せていました。涼しい森を形成している木たちが、高い木、中くらいの木、小さな木の3層構造になっていることや、コナラやムクノキなどがこの地域にもともと生息していた木であるということなどを教えていました。 サワガニゲット!
●くち木の中や小川の中
次に、くち木を砕いて、中に虫がいないか探しました。クワガタの幼虫や、アリの卵などが見つかり、子どもたちは大興奮。こうした虫や微生物たちによって木が分解され肥料となり、次の命の栄養となる循環をその手で実感していました。また、小川に行くとヤゴやサワガニ、ホタルの幼虫、川エビなど様々な生物が生息していました。虫とり網を持って川をジッと覗く少年たちに、昔ながらの夏の風景を思い起こしました。 日本大学が北海道に所有する八雲演習林のアオダモの木で作ったコースター
●CO2を吸収した木たち
森や小川で存分に自然を満喫。様々な虫たちや緑の循環を勉強し森の探検は終わりました。最後に大学の教室に戻ってアオダモの木で作ったコースターが井上教授から参加者たちにプレゼントされました。「CO2を詰め込んだ木のコースターです。大切に長く使ってもらえれば、ここに詰め込まんだCO2は外に出ていかないからね」と説明がありました。森の循環をその肌で実感でき、子どもたちが楽しみながら学んでいるのが印象的でした。こうした自然が藤沢には意外にたくさん残されていること、そしてそれを学び体験できる一日を繋げていきたいですね。 日本大学には牛や山羊など動物もたくさんいました
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