サクラの花を咲かせよう!シリーズ:西富の緑地を保全する-アズビル株式会社×NPO法人藤沢グリーンスタッフの会

エコ日記

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カントリーヘッジに落葉や枯れ枝を集めました  

以前もエコ日和で紹介したアズビル(株)とNPO法人藤沢グリーンスタッフの会(以後、グリーンスタッフ)による藤沢市西富にある西富第2緑地の緑地保存活動。今回の作業内容は、緑地の中央にある大きなサクラの木の整備がメインテーマ。その他通常整備や、どんぐりや枯葉を使ったワークショップも行われました。今回で、第5回目となる西富第2緑地での作業には、アズビル(株)の社員とその家族、グリーンスタッフのメンバー、合わせて総勢30名ほどが集まり、また、この活動の見学に、市内在住の他社の方1名と、アズビル(株)の京都にある関連会社の緑地活動で協力している京都大学の先生と学生も参加していました。

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ブルーシートでカントリーヘッジへ大移動

●広場を整備

まずは、緑地の広場一体に落ちている落ち葉や枯れ枝を拾う整備から始まりました。拾った落葉等は、以前作ったカントリーヘッジ(倒木を集めた場所、虫の住処などになる)に積み重ねていきました。最後には、ブルーシートをひろげて集めた枯葉をいっぺんに運び、30分ほどで広場は、太陽の光が地面に届くようになり明るくなりました。

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実際にてんぐ巣病にかかった枝を見せて説明をする桃崎さん

●サクラのお話

次に、グリーンスタッフの桃崎さんよりサクラについてのお話がありました。サクラにはたくさんの種類があること、てんぐ巣病という病気にかかりやすいこと、この病気にかかると一か所から枝や茎が異常に密生し、木の体力を蝕む病気で、冬に葉っぱが落ちている間に見つけやすいそうで、病気にかかった茎の部分を切り落とせば大丈夫だそうです。実際に、てんぐ巣病にかかった枝も見せてもらいました。他にも、日露戦争で戦没した若い兵隊の魂を慰めるためにソメイヨシノが全国に多く植えられたことなど、様々なお話がありました。また、太陽を好み、肥料が多く必要である説明もあり、広場にあるサクラの手入れ作業に入りました。

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木を切るのをトライしていました

●サクラの手入れ

サクラの木は、何年も放置されていた様子。まず、サクラの木周辺の3メートル以内にある木の伐木作業から始まりました。根元をノコギリできっていき、ロープを木の高い部分にくくり、ロープで調整しながらゆっくりと倒していきました。計4本の木を伐木すると、桜の木周辺に日が入るようになり、広場が少し明るくなりました。次に、サクラの木を中心に3.5メートルの円周上に2メートル間隔で印をつけていき、そこに軽く穴を掘り肥料を埋めていきました。さらに、肥料を埋めた2メートル間隔の間から、1メートルサクラの木側にも同じように肥料を埋めて、サクラの手入れは終了しました。この肥料は、来年の夏に木が吸収し、再来年のツボミを作るための栄養になるそうです。

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どんぐりについてお話いただいた吉田さん

●おいしいどんぐり

今度は、グリーンスタッフの吉田さんより、どんぐりについてのお話がありました。どんぐりと言っても桜同様にたくさんの種類があり、ブナ科のクヌギ・カシ・ナラ・カシワなどの果実の総称であるとのこと。帽子の形や、実の形や大きさなど、その種によって様々なものがあるそうです。また、実ができるまで1年の種と、2年かかって実を作るものとがあるそうです。どんぐりの食べ方についてもお話があり、マテバシイは、クッキーにすると美味しいらしいです。また、シイの実はどんぐりの中でも特に美味しいらしく、栄養価も高いとのこと。リスなどが越冬のために、どんぐりを土の中に隠しておくそうなのですが、掘り忘れてしまってそこから発芽することもあるそうです。最初の根は、どんぐりの先が出て来るそうです。吉田さんが実際に、どんぐりを割って見せると、2つの実が入っており、その先端から根がでるそうです。

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●ワークショップ

どんぐりの話しの後は、そのどんぐりを使ったどんぐり人形作りと、枯葉の上に紙を載せて色鉛筆で葉の模様を浮き上がらせて作る葉拓のクリスマスツリーの絵のワークショップがありました。アズビル(株)社員の家族の子どもたちが参加して、思い思いのどんぐり人形や、クリスマスツリーの絵を作っていました。また、同時に、大人たちは、緑地入口部分の整備等を行い、この日の作業は終了しました。約3時間、グリーンスタッフさんの楽しいお話もあったせいか緑地保全活動の時間はあっという間でした。活動前より、広場には日が指し、明るくなった空間で、最後に参加者全員で記念撮影をし、この日使用したノコギリなどの道具を丁寧に整備し、緑に囲まれた一日が終わりました。 また、作業の見学に来ていた市内在住の方は、「間伐した木をカントリーエッジにし、落ち葉をカブトムシ用の土にするという、あの場所から何も出ていかないということに、素晴らしさを感じました。本来、森とはそういうところなのですよね。」と話してくれました。 今回の作業でもまた一歩、市民の方たちがこの西富の緑地で気軽に森林浴できる場所になる日が近づいた気がしました。 また、アズビル(株)は、環境クリック募金参加企業でもあります。1クリックあたり5円をクリックしたあなたに変わって参加企業が寄付してくれる仕組みとなっています。寄付金は、市内の環境教育に使用されます。

●環境クリック募金は⇒こちら

●後記:こぞって枯葉を集めた時代 作業の合間に、自然のことを話してくれるグリーンスタッフの方たち。落葉を集めていると、「昔は、農家がこぞって枯葉を集めたもんだ」と吉田さんが話してくれました。落葉や枯れ枝は、畑の肥料や、燃料材として重宝されたそうです。「その頃は、山はキレイだった」_。時代は移り、便利になった現代。山が整備されれば、様々な種類の草花が生え、山の地盤が強くなり、土砂崩れなども起こりにくくなります。地下水を多く蓄えられることもでき、現代の水問題を解消する一つの答えでもあります⇒(関連記事:異常が通常になったこの自然環境で“水”を考える!せっけん講演会「みずのほし、みずのはなし」レポート)。山に生産性がなくなり放置された結果起きている多くの問題を、市民の手によって人間が生活しやすい本来の姿に少しずつですが戻ってきている場所が藤沢にはありました。

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関連リンク: アズビル株式会社 NPO法人藤沢グリーンスタッフの会

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