海に向かって!湘南はまぐりの稚貝放流イベント

エコ日記

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3月下旬、春の気まぐれな雨のなか、鵠沼海岸で湘南はまぐりの稚貝の放流イベントが開催されました。市内在住の親子を対象とした企画であいにくの雨天にも関わらず60名の親子が参加していました。魚介類の稚魚・稚貝の放流事業は、魚介類の安定的な収穫を目的として藤沢市と藤沢市漁業協同組合によって行われています。背景には、近年の環境汚染や様々な理由による魚介類の収穫量減少があるそうです。はまぐりの他にも、マダイやトラフグ、サザエなどの稚魚・稚貝の放流もしています。また、今回の企画は、湘南に住む子どもたちに、食卓にあがる魚介類がどのように育って私たちのもとに届くかを理解してもらうために行っているイベントです。

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今回の稚貝放流イベントに協力してくれている堀川網の葉山さんより、放流する貝の説明がありました。稚貝を生む親貝は、千葉県産の8年かけ育てた親貝は、230gの大きさになり、神奈川県で放射能の検査をし、4月~5月にかけて卵を産むそうです。はまぐりの種類はチョウセンハマグリというもので、日本のはまぐりの多くは、昔からこの種類多いそうです。

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●貝がいなくなったとき

このような放流事業は今から約10年前から行っているそうです。「一時期、河川の環境汚染によって海が汚れてしまって貝がまったくいなくなってしまった」と話す葉山さん。その後、少しずつ環境汚染が改善され、そして放流事業をすることによって、貝たちが海に戻ってきたようです。ちなみに、葉山さんのお話によると湘南の各海岸の中で、藤沢の海底の粒子の大きさが、はまぐりの成長によく適しているそうです。

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●海に向かって放流

はまぐりや、近年の自然環境の変化についてお話いただいた後は、いよいよはまぐりの放流です。色とりどりの小さなバケツにはまぐりの稚貝を入れて、鵠沼海岸の波打ち際へと移動。雨の降るなかでも元気いっぱいな子どもたちは、一列に並んで、勢いよく海を目がけて稚貝を投げ込んでいきました。また、子どもたちが放流をする沖合では、船から700kgの稚貝の放流がされました。

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●そのままで絶品「はまぐりのお吸い物」

放流体験が終わった後は、お楽しみの湘南はまぐりを使った料理の試食会。はまぐりの出汁だけで作ったお吸い物は絶品でした。しっかりとした出汁の味わいに、飲み心地はさっぱり、旨みが溢れ出ていて、とっても美味しかったです。三つ葉を入れるとさらに味の層が増していました。シンプルなのに、凄い。

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●縄文時代より「ながらみのたこ焼き」

もうひとつは、タコの代わりに“ながらみ”を入れたたこ焼き。ながらみは縄文時代より湘南地域で食されてきた伝統的な貝で、片瀬漁港などで手に入れることができます。ほどよい歯ごたえが、たこ焼きにしっくりと合っていました。

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鵠沼海岸では、稚貝の放流イベントの他にも、これからの季節には地引網などの催しものをやっています。また、藤沢市漁業協同組合では毎月第2土曜日午前8時から、片瀬漁港では毎月第1日曜日9時より朝市を開催しています。海水浴だけではない藤沢の海の魅力を是非体験しに行ってみてください。地引網に参加したら、気さくな葉山さんの楽しいお話を聞けると思います。きっと漁師さんたちの“粋さ”を体感できますよ。

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●藤沢市漁業協同組合 朝市(4月~12月)

【日時】毎月第2土曜日 午前8時から整理券配布 ※荒天中止

【場所】藤沢市漁協敷地内(藤沢市辻堂海岸4-3-21)辻堂駅南口からバス

【お問い合せ先】藤沢市漁業協同組合TEL 0466-36-8220

 

●片瀬漁港 朝市

【日時】毎月第1日曜日 午前9時~午後12時(売り切れ次第終了)

【場所】片瀬漁港(藤沢市片瀬海岸2-20-25)

【お問い合せ先】江の島片瀬漁業協同組合TEL 0466-22-4671

 

●片瀬直売所

【営業日】月~金、日曜日(毎月29日を除く)

【営業時間】午前9時~午後12時(売り切れ次第終了)

【場所】片瀬漁港(藤沢市片瀬海岸2-20-25)

【お問い合せ先】江の島片瀬漁業協同組合TEL 0466-22-4671

※毎週水・日曜日には、わいわい市藤沢店で、金曜日には、御所見畜のファーマーズマーケット「ごしょみーな」での出張販売も行っています。

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関連リンク: 藤沢市役所 農業水産課

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