食べるということは、人生をつくること第12回NPO交流サロン「食育で変わる藤沢」

エコ日記

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1月16日、藤沢市市民活動推進センターで第12回NPO交流サロン「食育で変わる藤沢」が開催されました。

NPO交流サロンは毎月、藤沢市市民活動推進センターが主催するイベントで毎回ゲストスピーカーを呼び、NPO法人を中心として市民の交流を図っています。

今回は、創立45年を迎える全国組織のボランティア団体「藤沢市食生活改善推進団体四ツ葉会」の石田まり子氏と、「藤沢炒麺」などで地産地消に取り組む「NPO法人地域魅力」理事長の田中美乃里氏による講演がありました。今回は、藤沢市の食育について熱く議論が交わされたNPO交流サロンを紹介します。

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●「食」を使って市民を繋ぐ まずプレゼンテーションをしたのはNPO法人地域魅力。

「食」をメディアのツールとして藤沢の魅力を伝えようと取り組んでいるのが「藤沢炒麺」です。また、小学生を対象とした地産地消レシピコンテストの企画開催や、子どもたちに地元で生産される食べ物に興味を持ってもらう活動などを展開しています。このように多岐にわたる活動は、市民団体同士の繋げ役ともなっており、地産地消を媒介に、地域食材への関心や環境問題への意識を高めることを推進しています。

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●地域にあった方法で伝える 続いて活動紹介するのは、藤沢市食生活改善推進団体四ツ葉会は、1965年に発足した市民の健康をサポートする団体です。

神奈川県の会員数は約2900名(横浜、川崎支部は別)、藤沢の会員数は122名だそうです。会員になるには、1年間の研修を受け「ヘルスメイト」として市内の健康推進に協力します。藤沢市の四ツ葉会では13地区公民館と協働し事業を推進しているそうです。主な支援内容は、藤沢北部なら地域食材を使ったレシピ講座、南部では特に高齢者を対象とするなどした食事のバランスを摂ったレシピの紹介と、それぞれの地域に合った方法で活動しています。

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●子どもの食のお瑣末さと「5つの力」 親子料理教室では、「自然」「生産者」「料理を作ってくれる人」に感謝することを伝えているそうです。

「近年の子ども時代の食のお瑣末さに危機を感じる」と話す、代表の石田さん。また、食について学ぶことを通して、「食材を選ぶ力」「料理の味がわかる力」「料理をつくる力」「命がわかる力」「元気であることがわかる力」の5つの力が身につくというお話をされました。現代社会では、「便利」「簡単」を追求した結果、生きることの基本的な行為である「食」の有難さや大切さを失ってしまっている部分もあるのかもしれません。これらの力をしっかりと身につけることにより、やがては悲しい若者の問題も防げるのではないかと考えさせられるお話でした。

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●旬菜旬食 藤沢市地方卸売市場では、毎月旬の食材を使ったレシピの配布をし、隔月で試食コーナーを同施設で開催しています。また、親子料理教室では時期によってなんで同じ野菜の値段が違うのか。と旬のものについての理解促進も図っています。その他には、伝統料理の発掘「我が家の定番料理」なるレシピコンテストなど、「食」について多くの視点を持って活動している団体です。

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●食べることは人生そのもの お二方の講演の後に行われた座談会では、学校給食の話や、世界の飢餓人口の話など様々な意見が交わされました。

NPO法人地域魅力の田中さんは「藤沢という町だからこそ、産業として地産地消を広げ、それを消さないために食育をしていきたい」「無意識に食べるのではなく、どこで誰が作ったのか考えて食べてほしい」と藤沢の農畜産業の活性化を話していました。また、四ツ葉会の石田さんは、「よい食習慣は一生の宝、生きるために食べる以上に、食べるために生きる、それくらい食を楽しんでほしい」と話していました。「誰でも藤沢のものが食べられるようになってほしい」という会場の意見が多かったです。地域食材がより普及し、皆さんのもとへ安心・安全で新鮮な食材がたくさん届きますように。

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