藤沢には、谷戸がある!秋の遠藤自然観察会より

エコ日記

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藤沢には、まだ自然豊かな谷戸(やと)が残っています。谷戸とは、丘陵地の谷あいの低地のことをさし、河川の源流域になっている場合も多く、沼などの湿地やそこを開発した水田に豊かな生態系が保たれています。今回レポートするのは、大庭探偵団の皆さんが毎月開催している自然観察会。観察場所は、遠藤笹窪谷といって、市の北部、慶応大学看護医療学部の北西部にある谷戸です。関東大震災前までは田の耕作が行われていたそうで、現在は湿地を含む約33ヘクタールの広大な谷戸が広がっています。

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午前10時、遠藤にあるスルガ銀行の前に集合し、そこから観察会のスタートです。最初に、各分野(鳥・虫・植物)のガイドの方たちから、この季節の観察ポイントについて話がありました。虫は、赤とんぼが飛び始め、鳥はモズやメジロなどが見られるそうです。

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出発地点からほどなく歩くと、メタセコイヤの実がたくさん落ちていました。メタセコイヤ(和名:アケボノスギ)は、「生きた化石なんだよ」と、一緒に観察していた方から教わりました。なんでもメタセコイヤに似た、落葉種の植物化石が、発見されたことから、生きた化石と呼ばれるようになったそうです。

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小穂をつけていたのは、チカラシバ。名前の由来は、しっかりと根付いていて、引っこ抜くのにとても力がいるためだそうです。何気ない木や雑草にも一つ一つ名前が付いていて、当たり前のことだけれど、名前を知るのはとても楽しいことと思いました。

 

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谷戸に入ると、そこは藤沢とは思えないほどの緑の空間でした。空気が澄んでいて、木々の香りがしました。アキアカネ(赤とんぼ)が多く飛び、他にもシオカラトンボやギンヤンマなども飛んでいました。蝶々は、キアゲハやモンシロチョウ、キチョウ、シジミチョウなどがいました。

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落ち葉の上には、たくさんの山栗が落ちていました。その場で剥いて、生のまま食べると、思ったより、フルーティでピーナッツのような味。まさに採れたての秋の味覚を楽しみながら、奥へ進むと、湿地帯が広がり、小さな川にはアメンボがいました。

草むらをわけていくと、カヤネズミの巣を発見しました。カヤネズミは、ススキなどのイネ科の葉を利用して巣をつくり、そこで出産、育児、休憩をとるそうです。耳を澄ますと、様々な鳥たちが鳴いていて、地面に目を向けるとバッタやコオロギを発見できます。まだ藤沢にも多くの自然が残っているのですね。大庭自然探偵団は、他にも大庭地区の自然観察もしています。毎月開催されているので、一度藤沢の自然に触れ合いに参加してみてはいかがでしょうか。

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