“2010すずしいなつ プロジェクト” エコたかやま~高山保育園の取り組み~
エコ日記「保育園のエコカーテンに、ゴーヤの実がなったよ!」そんな元気な知らせを聞いて、辻堂新町にある藤沢市立高山保育園を訪問しました。
高山保育園では“2010すずしいなつプロジェクト”と称して園内5か所に緑のカーテンを育てているほか、きっちりとしたゴミの分別、給食の残飯を減らすための工夫など、「エコたかやま」を合言葉に、園児と保育士が力を合わせて環境問題対策に取り組んでいました。 なお、このエコカーテンは茅ヶ崎市、寒川町との連携した取組である「湘南エコウェーブ」プロジェクトの一環として実施しています。
風鈴の切り抜きも目に涼しい「2010すずしいなつプロジェクト」は、ゴーヤを育ててエコカーテンを作ろう!!というもの。3歳児から5歳児クラスの園児が、6月にゴーヤの苗を植えました。園庭に面したテラスのほかに、2階のベランダにも太陽がよく当たるので、力を合わせて重たいプランターを2階まで運びました。 それから、まいにち、まいにち、お当番の子どもたちが交代でゴーヤに水をやります。お手製のペットボトルじょうろが大活躍のようです。7月に黄色い花が咲いて実がなりだすまでの詳しい記録が、写真と一緒に廊下に掲示されています。
園の廊下や階段には、園児たちのいろいろな取り組みが掲示物で紹介されています。こちらは「エコたかやまになろう!!」と大きな文字で書かれ、さまざまなエコの説明が書いてあるもの。ちきゅうにやさしいエコマークや3つのあーる(R)の紹介のほか、カタログをリサイクルしたおりがみやおもちゃの病院があることなど、子ども目線のテーマでエコをピックアップします。 環境教育はここ数年で格段に力を入れられるようになり、子どもを通して保護者へも向けた働きかけとなっているようです。
ゴミの分別も徹底されています。一つひとつの教室に、複数のゴミ箱がまとめて置かれており、大きな文字や記号で、どんなゴミを捨てる入れ物なのかがわかるようになっています。市外から通勤する保育士の方が「私が『(藤沢市では)これはどの分類だっけ?』と思うようなものでも子どもたちはわかっていて教えてくれるんです。」とにっこり。藤沢の未来を担う、頼もしい青年たちがここから育っていくようです。
合言葉の「エコたかやま」、卒園していったお兄さんお姉さんたちが、園の壁に大きく描いてくれました。「おはなをたいせつに」「でんきのむだづかいをしない」「みどりをたいせつに!!」「みずをたいせつに」と、大事なことがイラストと文字で書かれています。その壁の前ですくすくと育つひまわりは、子どもの顔よりも大きな葉を左右に広げ、まもなく立派な花を咲かせてくれそうです。
高山保育園ではこのほかにも、自分たちで野菜や稲、麦を育てて収穫して食べることで食べ物の大切さやありがたさを学んだり、給食で残してしまう量を減らすために自分で「多め」「少なめ」を選ぶようにしたりなど、さまざまな取り組みが行われています。緑のカーテンのゴーヤは昨年、園の調理員さんがゴーヤチップスにしてくれたのを、みんなで大喜びしながら食べたとのことでした。
園での毎日の生活の中にエコ活動が取り込まれ、当たり前のように緑のカーテンに見守られながら育つ子どもたち。近い将来、私たち大人のお手本になっていくのかもしれません。