ごしょみーな-藤沢市北部で密かに人気、地産地消のファーマーズマーケット
エコ日記●地産池消の象徴『ファーマーズマーケット』
藤沢市西北部の御所見地区に「ごしょみーな」と言うファーマーズマーケットがある。運営日時が金、土、日の朝9時~午後3時、御所見市民センター脇の「ごしょみーな広場」で運営されている。取組みから1年、この4月からは、片瀬漁港で水揚げされた鮮魚も毎週金曜日に直送され、更なる賑わいを見せている。
●何故直売なのか
ここ数年、農作物を中心とした直売市場が伸びている。不況にあえぐ経済の中で、市場規模は1兆円を超え、年率10%以上の成長を続ける唯一の産業となっている。そしてこの直売には、大きく2つの効果がある。 1つは、生産者が価格をつけ、直接消費者と対面で販売すること、消費者側からすれば、誰が作ったかが見えると言うことは、それだけで「安心安全」である。そして生産者もまた、消費者に、直接生産における苦労話や、美味しい食べ方、保存方法、場合によっては美味しい野菜の見分け方、まで授かれるかもしれない。それによって生産者と消費者の間にファンと言う関係が生まれてくる。そしてもう1つは、言わずと知れた地産地消である。地域の中に販売拠点が出来たことで、消費者だけでなく生産者もまた、時間と距離を短縮することになる。「フードマイレージ」と言う言葉があるが、こうした両者のニーズがマッチした効果は非常に大きい。
●数値からみた現状はどうか
まず利用者の年代についてだが、60代が全体の約4割を占めている。次いで70代、30代、50代、40代、80代と続く。中でも気になるのは、40代の少なさと80代も来店者がいることだ。想像ではあるが、40代の主婦層はパート等でくることが難しいか、あるいは車で大手のスーパー等を利用している、というところか、そして80代の方々は、基本的に遠くまで買い物に行くのは困難な方たちが多く、こうした直売所が近場にあれば、必然的に利用率は高くなると言ったところだろう。 そして次に利用者の居住地、これは約7割が用田、打戻、宮原と言った、半径2キロ圏内からの来店である。交通手段に関しては、徒歩か自転車が圧倒的。車でこられている方は少ない。 最後に利用頻度だが、半数以上が週1回の利用となっている。驚くことに25%程度の方が、運営されているほぼ毎日こられている。来店イコール購入と言うデータではないため、散歩、あるいは井戸端会議と言った憩いの「場」の要素もあるのかもしれない。
●特色
実はこの「ごしょみーな」、常時30種類程の野菜が、店舗内にところ狭しと並んでいるが、手に入るのは野菜だけではない。他にも、近所のパン屋で焼いた焼き立てパン、お惣菜、生花、御所見ならではの「植木」そして極めつけは、「鮮魚」である。毎週金曜日の朝10時から、地元片瀬漁港で朝撮りされた「お魚くん」が車で運ばれてくる。もはや毎週恒例の朝のイベントになっている。この金曜日に限っては1時間以上も前から行列が出来始め、鮮魚を乗せた車が到着するのを、いまや遅しと待ちわびている。藤沢市民であるいじょう、藤沢で取れた魚介類を食したいはずである。片瀬漁港まで足を運べば購入できなくはないが、それでは意味がない。居ながらにして買える環境が整うことが喜ばしいし、地域の自慢にもなる。
●今後は?
出荷組合長いわく「安定した供給はもとより、珍しい野菜の栽培にもチャレンジしたり、お客様に喜んでいただけるような店づくりを目指したい。また、将来的には、駐車場付きの大型店舗に発展できるよう努力したい。」 と夢は膨らむ。