湘南台くらしの学校「マイクロプラスチックってなんだろう?」が開催されました!


 
2019年1月23日(水)、湘南台市民センターで湘南台くらしの学校「マイクロプラスチックってなんだろう?」が開催されました。神奈川県環境科学センター 調査研究部の池貝隆宏さんを講師に迎え、昨今新たな環境問題として話題となっているマイクロプラスチックの神奈川県における現状が詳しく説明されました。

マイクロプラスチックとは5mm以下のプラスチックのことで、製造された時点ですでに5 mm以下の小さなプラスチックと、プラスチック製品が紫外線や波の作用によって劣化して小さくバラバラになったものの大きく2種類に分類されています。地球の海洋中に約5兆個あり、日本近海の漂流量は世界平均の27倍と言われています。海を漂流するマイクロプラスチックは、海水の化学物質を吸着・濃縮し、それらを捕食したプランクトンや、またそれを捕食する生物に連鎖的にダメージを与えていると考えられています。そしてそれらのプラスチックは、私たちの暮らしから海に流れ出ているのです。

2018年夏には、鎌倉市由比ガ浜に打ち上げられたシロナガスクジラの赤ちゃんの胃の中からプラスチックごみが発見され、大きなニュースとなりました。神奈川県は「かながわプラごみゼロ宣言―クジラからのメッセージ―」を発表し、マイクロプラスチック問題に取り組んでいます。

環境省では日本周辺のマイクロプラスチックの調査を行い、東京湾に生息するカタクチイワシの中のマイクロプラスチックを調べたところ、およそ8割のカタクチイワシから1匹あたり約2~3個のマイクロプラスチックが検出されました。現在の量であれば人がその魚を食べても排泄されるようですが、これからもっとマイクロプラスチックが海洋中に増えれば問題になってくる可能性があるとのことです。

また、神奈川県では相模湾の海岸に漂着しているマイクロプラスチックの調査を行っています。2017年~2018年にかけて逗子市、藤沢市、平塚市、小田原市、横須賀市の各海岸の満潮線上(満潮時の波打ち際に海岸ごみが集まっているところ)でマイクロプラスチックを採取し、分析を行いました。その結果、各海岸や時期によって採取されるマイクロプラスチックの種類や量が違うことが分かってきています。

藤沢市(鵠沼海岸)を例にとると、「微小ポリスチレン小球」と呼ばれるビーズクッションの封入材として使用されるプラスチックや、家庭用人工芝や玄関マットの突起部が劣化により破断し、流出したものと推定される「緑色へら状マイクロプラスチック」、プラスチック製品を作るもととなる「樹脂ペレット」などが多く漂着していました。

もちろん、上記以外のマイクロプラスチックも採取されていますが、家庭用人工芝の破片や肥料など、普段の生活や生産から自然と出てしまうものが多くあることに、いかに私たちの生活の中にプラスチックが多いかということに気付かされると同時に、それらが海に流出し、新たな環境危機を招いていることに衝撃を覚えました。

戦後から普及しはじめた、新しい素材であるプラスチック。私たちは今後、違う視点を持って向き合わなければなりませんね。

関連リンク:
神奈川県環境科学センター
かながわプラごみゼロ宣言―クジラからのメッセージ―

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