いままでの暮らし

 わたしたちの国、日本は、戦後の経済を復興させようと70年代初めにかけて、ひたすら豊かさを追い求めてきました。高度経済成長の終わりを迎えてもなお、わたしたちは物質的豊かさを追い求める傾向にまだあります。 便利な製品が次々と作り出され、生活は楽で、たのしいものとなりました。またその一方で、わたしたちの家庭にはどんどん物があふれるようにもなりました。


「物の豊かさ」と「心の豊かさ」

 「今後の生活において、これからは心の豊かさか?まだ物の豊かさか?」という平成22年に内閣府が行った「国民生活に関する世論調査」(図2、図3)によると、「まだまだ物質的な面で生活を豊かにすることに重きをおきたい」(以下「まだ物の豊かさ」)と答えた人よりも、「物質的にある程度豊かになったので、これからは心の豊かさやゆとりのある生活をすることに重きをおきたい」(以下「これからは心の豊かさ」)と答えた人の割合が約2倍も多いことがわかります。これからの時代は「心の豊かさ」を求めるようになるようです。

これからは心の豊かさか、まだ物の豊かさか
図2,これからは心の豊かさか、
まだ物の豊かさか

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出典)内閣府 平成22年世論調査
これからは心の豊かさか、まだ物の豊かさか(時系列)
図3,これからは心の豊かさか、
まだ物の豊かさか(時系列)

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出典)内閣府 平成22年世論調査

昔の暮らしと、いまの暮らし

 さて、ここで昔の暮らしと今の暮らしではどのように違うか比べてみましょう。おばあちゃん、ママ、省太君がそれぞれ10歳だった頃の生活家電製品です。

おばあちゃん(65歳)
おばあちゃん(65歳)

白黒テレビ、二槽式洗濯機、
ラジオ、氷の冷蔵庫、火鉢

ママ(39歳)
ママ(39歳)

カラーテレビ、冷蔵庫、
全自動洗濯機、クーラー、
石油ストーブ、電気こたつ、
電子ジャー、自家用車

省太(10歳)
省太(10歳)

液晶テレビ、DVDプレーヤー、
テレビゲーム、携帯電話、
エアコン、冷蔵庫、洗濯機、
乾燥機、パソコン、プリンター、
電子レンジ、ホットカーペット、
電子ジャー、FAX、掃除機、
食器洗浄機、ウォシュレット、
自家用車

 おばあちゃんが10歳だった頃は、たった数種類の生活家電用品で暮らすことができました。ママの頃になると電気を使う製品の数がもう少し増えます。現代になると2倍以上になり、必要と感じるものが圧倒的に増えました。


温室効果ガスの現状

温室効果ガスの現状
図4,日本の部門別二酸化炭素の推移
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出典)温室効果ガスインベントリオフィス
全国地球温暖化防止活動
推進センターウェブサイト
(http://www.jccca.org/)より

 物質的に暮らしが豊かになるにつれ、わたしたちの周りでは自然環境に変化がみられました。それは国内の公害にとどまらず、地球規模でのCO2(二酸化炭素)をはじめとする温室効果ガスによる温暖化が深刻になり始めたのです。

 1997年に国が日本のCO2排出量の削減目標を定め(※2京都議定書)、これまでの排出量は図4のとおりとなっています。

 産業部門ではCO2排出量は減少していますが、民生家庭部門では逆に増えてきています。国全体の世帯数の増加もひとつの要因ではありますが、家庭内の電気製品の種類が増えたなどの理由も1世帯の消費電力が増加している大きな要因となっています。

 CO2はエネルギー(電気、ガス、石油など)を使うことで、排出されます。またたくさんエネルギーを使えば、生活が便利になりますが、できることから実践し、少しでも「省エネしよう!」と心がけることが大切です。

 

 


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※2 京都議定書とは1997年12月に京都で開催された国連気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)で採択されたもので、以下の内容を定めている。@先進国全体で、温室効果ガス6種類(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、代替フロン等3ガス(HFC,PFC,SF6))の排出量を、1990年比レベルから先進国平均で5.2%削減する。共同達成方式で、日本6%, 米国7%, EU8%の削減 A期間は2008年から2012年までの5年間 など。