「裏門公園カワセミプロジェクト」園内観察会開催されました!


 

ガイドをしてくださった藤沢市ビオトープ管理者の会の川嵜さん

3月4日(土)、大庭の裏門公園にて、カワセミプロジェクト・園内視察会が開催されました。主催は「藤沢市ビオトープ管理者の会」、協力は藤沢市都市整備部みどり保全課です。このイベントは、普段は施錠されている裏門公園の中に入り、園内で行われているカワセミの繁殖やビオトープ整備の様子などを参加者に知ってもらおうという趣旨で実施されました。

当日の一般参加者は21名で、中には30年近く前にこの遊水地(調整池)ができた際に植樹を行って以来2度目の入園だという方や、大庭の住民でふだんの散歩のたびに中の様子が気になっていて、たまたま参加者募集の張り紙を見て応募したという方など、ずっとこの場所が気になっていたという人が多くいました。まずガイドに従って、外側に設置されている観察スポットから双眼鏡などで中の様子を見た後、園内を一周するコースを回りました。道には石の小径が敷かれ、湿地には工事現場で使われていそうな橋がかかっていましたが、これは「藤沢市ビオトープ管理者の会」の方々が最近整備したもので、それ以前は草が繁茂し、沼を渡るには胸まで泥に浸からなければいけなかったそうです。

公園内の湿地

今の季節は、カワセミの他にコガモ、カルガモ、アオサギ、コサギ、カワウ、オナガ、シジュウカラ、ヤマガラ、アオゲラ、アオジ、モズなどの鳥がいるそうですが、人間に慣れていないせいか私たちが入ったとたんに一斉に隠れてしまい、ほとんどは声ばかりになってしまいました。公園の外縁には小糸川が下を走っている暗渠があり、この水が鳥たちの憩いの場を作っているそうです。湿地帯からも湧き水が湧いており、ヨシやハンノキ、シュロなど植物に欠かせないものとなっています。次に、「カワセミプロジェクト」と題されたカワセミのための人工巣穴の観察を行いました。カワセミは本来、崖のような場所にトンネル状の横穴を掘って中で子育てを行うそうですが、適した地形が少なく、また土砂が崩れて巣穴が埋まってしまうなどで繁殖に失敗しやすいことから、コンクリートの外壁の奥に土壁を盛った、カワセミブロックというものを使用しています。残念ながら当日はカワセミの姿を見ることはできませんでしたが、繁殖期にはここでヒナのための餌を甲斐甲斐しく運んでくる親鳥の姿が見られるそうです。

カワセミ用の人工巣穴

最後に「藤沢市ビオトープ管理者の会」の方々のお話がありました。一度人間の手が加わった環境は放置すれば荒れるだけなので、ずっと手を入れ続けるしかないこと、保全活動に絶対の正解はなく、今やっていることが10年後には間違いだったと分かる場合すらあるので、慎重に経過を観察しながら続けていくことが大事であること、外来種の問題など、真剣にこの場所の保全に取り組んでいる方々ならではの厳しい認識が伝わってきましたが、それでもビオトープ管理の仕事はとても楽しく、人生に彩りを加えてくれるそうです。

参加者の方々からも、
「これほどの努力を積み重ねて守ってくれていたとは知らなかった」
「別世界に来た気分で、いつまでもここで寝ていたいくらい」
「ずっと大庭に住んで来て、隣にこんな素敵なところがあったと知って嬉しい」
と言った感想が挙がりました。

裏門公園は今後も保全を優先するため、また、遊水地であるため、一般開放の予定はないそうですが、折に触れて同様のイベントを開催していく意向だそうです。

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